(一財)日本国際連合協会主催「第59回国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト」

今回、全国24都道府県より、応募総数2028点のうち、予選通過作品41点が本選にすすみました。
そして、滋賀県からは大津市立日吉中学校3年 奥村咲邪子さんの作文が、見事『佳作』に選ばれましたのでご紹介いたします。

『佳作』

「性別に関係なく、一人ひとりが輝く国際社会の実現に向けて自分には何ができるか~普通って何だろう~」

大津市立日吉中学校3年 奥村 咲耶子さん
 「知らないどこかの誰かの話なら良い。だけど、身近な存在なのは嫌かな。」
私の知り合いが何気なく言った一言が、なぜか私の心に残り続けている。
 この作文コンテストのテーマを見た時、私はすぐに書こうと思った。「性別に関係なく、一人一人が輝く国際社会のためにできること。」このテーマはとても広いと思う。男女の雇用問題、女性の社会復帰など、国際社会と日本を比べた時に、日本が改善すべき点はたくさんあると思う。その中でも私が関心を持っているのは「LGBT」についてだ。例えば「LGBTの結婚について海外と日本を比べてみたところ、日本は同性パートナーシップ制度が導入されている地方自治体は6つしかなく、そのどれもが法的な効力を持たない。それに比べて海外はどうだろう。調べてみたところ、同性婚が認められている国、日本と同じような現状の国、同性愛が違法の国の、3つがあげられた。どうして国によって違うのだろう。どの国にも一定数、同性を愛する人はいるはずだ。この問題について国際社会はどう考えているのか。この機会に調べてみようと思う。
 国際連合はLGBTとどう関わっているのか調べてみた。すると、ニュースを見るだけでは分からない世界の現状が見えてきた。LGBTの人々は、世界各地で人権を侵害され、様々な攻撃の標的にされている。なかには、同性愛を犯罪とみなし、死刑にしかねない国もあることが分かった。私はこれはただちに改善すべきだと思う。国連事務総長も、「文化的な意識と普遍的人権の間に緊張がある場合には、人権を優先させなければなりません。」と、述べている。だが、この演説が行われたのは2010年である。それから9年たったわけだが、本当に解決しているのだろうか。日本でLGBTについてよく聞くようになったのはここ最近な気がする。ここで冒頭の知り合いの発言に戻る。私は、この言葉が現状を表していると思う。大多数の人は異性を愛する。ただそれだけなのに、少数派の人々がここまで窮屈な思いをしなければならないのはおかしいと思う。皆が、自分とは関係の無いことと思い、身近にLGBTの人が居たら接し方に困る。これだと、人権は守られても幸せに暮らせないと思う。私はLGBTではないし、大多数側の人間だが、知り合いの言葉を聞いた時、なぜかとてもショックだった。いくら親しい関係も、そのカミングアウトをしたら一瞬で崩れてしまうんだと、そんな思いをしている人がこの世界にはきっと何人もいるんだろうと思った。
 この現状をどうしたらいいのか考えた。あるLGBTの人の記事を読んだことがあるが、その人は、「普通に接してくれればそれでいい。」と言っていた。何も、特別扱いはしなくていいと思う。同性愛が当たり前にある社会になれば、私の知り合いも考え方が変わるだろうし、それが繋がっていけば国際連合が抱える差別問題も、解決の方向に向かうかも知れない。この社会はきっとすぐには変わらない。だが、いつの日か差別や偏見が無くなること信じ、私はフラットな目を持ち続け、色んな人間関係を築いていきたい。